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今更ではありますが、只今絶賛発売中のCD「ATOLS/MIKU」のジャケットメイキングです。
このCDジャケットの主な特徴は、CGに頼らずハンドメイドで作られている点です。
ATOLSがイメージするビジュアルをあえて実写で撮り切ろうというのが
このアルバムのデザインコンセプトでした。
その精神は次作「ATOLS/MIKU 0」にも引き継がれています。


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これがジャケットに使われたAの原型です。
段ボールで枠組みを作り、発泡スチロールのAを釣り針と釣り糸を使って
宙空に浮かせてあります。
原理的には非常にアナログですが、ビジュアルの強さは想像以上のインパクトです。
これはATOLS自身が自作したものです。



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ATOLSマカロンスタジオの近所の河川敷での撮影です。
主にATOLS作品の撮影はこの河川敷で行われる事が多いのです。
ゾンビメイカーMVなどもこの河川敷周辺で撮影されました。




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様々な背景を試して、イメージにあったポジションを探ります。



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あらゆるシュチュエーションで撮影されていきます。
これは逆光バージョンです。



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撮影中にもオブジェに修正を加えていきます。




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なかなかグロいテクスチャー感です。



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無事撮影が終了しました。




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次は内ジャケの撮影です。
場所を変えてATOLSマカロンスタジオのアトリエで撮影となります。
こちらも発泡スチロールのタイポで
そのタイポ自体に直接手を加えて撮影していきます。

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素材です。
ポスターカラーを粘度を残しつつオブジェにかける事で
タイポが溶けたような効果を出していこうという意図で進める事になりました。
ちなみにヘルシア緑茶とモンスターエナジーは素材ではありません。


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まずは下地を塗ります。



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下地が乾かないうちに、粘度を調整した別の色を垂らします。
想像通りのマーブル模様に仕上がりました。
そして垂らした上から若干手を加え、形を整えていきます。



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次はOです。
マカロンをイメージしたピンクにしたもようです。
美味しそうですね。


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そこに鮮やかな水色を垂らしました。
ポップなイメージですが、一気に食べられない色になりました。


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溶けてゆく感じがうまく出ていると思います。



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美しいマーブル模様。



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次はLです。



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今度は青のようです。特に深い意味はないそうです。



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なかなか粘度調整が難しいです。うまく混じり合いません。



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加工を加えたら汚くなってしまいました。
ここから修正を加えなければなりません。
1回限りのトライなので失敗は許されません。


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再び青を加える事でいいマーブル具合になりました。
とりあえずほっと一安心です。



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最後にSです。


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綺麗ですがいきなりやり過ぎた感満載です。これは危ない・・・。



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質感は申し分ないのですが色味が暗い分、何かが足りません。



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ここで水で極端に薄めた藍色を垂らした所、思いがけない効果が。
放電の瞬間を写真に収めたような不思議な効果が得られました。
即興インスタレーションのように瞬間瞬間を撮影していくので
想像を超えたものが得られるというのも意図の一つのように思われます。


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つめ込み過ぎた感もありますが、なんとか完成。




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ジャケット裏側の撮影です。
マカロンフィギュアの登場です。


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手作りマカロンと本物のマカロンが混在しております。



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ライティングを加えて撮影。



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まさにマカロン無双。
いつのまにかマシュマロも加わっております。


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幻想的なイメージを加える為に色々と試作。



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このようにして様々な角度から撮影して、その中からATOLS自身が
エディットしていく感じになります。




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最後にロゴパーツが大集合。
なかなか壮観です。


このようにして、実験的、かつインスタレーション的な方法論で
ATOLSの作品は作られてゆきます。
それはジャケットに限らず、MVやライブに関しても同じ事です。
全ての創造物をATOLS自身がコントロールする事で
唯一無二の作品に仕上がってゆくのです。

そういった視点でATOLS作品を鑑賞していくのも楽しいですね。


ですので、ATOLS作品をまだご購入でしていない方は
ぜひともお買い求めになって、ジャケットの中身を確認してみてください。

只今、Amazon通販、および、東京の中野ブロードウェイの「shopメカノ」にて
絶賛販売中です。









ATOLS/MIKU
ATOLS
2013-05-03